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長野県品質工学研究会の活動報告(2023年2月&3月) |
2023年3月21日 09時53分 |
長野県品質工学研究会
2023年2月17日(金)に2022年度の第10回研究会を長野県工業技術総合センター精密・電子・航空技術部門(長野県岡谷市)およびオンライン(Webex)にて同時開催した。(参加者:12名)
同日の午後に開催予定の品質工学実践交流大会で事例発表するテーマについてリハーサルを兼ねた事例発表を行った。
2023年2月17日(金)、品質工学実践交流大会を長野県工業技術総合センター精密・電子・航空技術部門(長野県岡谷市)およびオンライン(Webex)にて同時開催した(参加者:32名)。内容は以下の通りである。
1)あいさつ 長野県品質工学研究会 会長 兒玉光
2)品質工学の実践事例(3件)
「平面研削加工の最適化 〜熟練金型職人VS新入社員のパラメータ設計〜」((株)サンコー 中村勇人)
「直交表を用いたソフトウェアテスト(HAYST法)導入のための社内教育紹介」(日置電機(株) 兒玉光・高橋博之)
「MT法による音声判別の試み」(南信空撮 中西徹)
3)特別講演会「経済性評価によるものづくりの最適化〜オンライン品質工学の適用〜」(信州大学 理学部 特任教授 岩下幸廣)
2023年3月10日(金)に2022年度の第11回研究会を長野県工業技術総合センター精密・電子・航空技術部門(長野県岡谷市)およびオンライン(Webex)にて同時開催した。(参加者:12名)
以下の4つの事例発表についてディスカッションした。
【事例発表】
1.「確認実験はSN比と感度のそれぞれで実施する必要がある(最大利得で確認実験すべき理由(わけ))」 ((有)増田技術事務所 増田雪也)
確認実験は通常、最適条件と比較条件で行う。SN比と感度の要因効果図の傾向が同じにならない場合は、最適条件を決める際にSN比or感度のどちらを重視するかによって、重視しない方の推定値の利得が小さくなってしまう。小さな利得でチェックすると、精度良く再現性をチェック出来ないことが明らかになった。従って、SN比と感度は、それぞれ最適条件と比較条件を設定し、実験する必要がある。また、比較条件は中位の条件ではなく、最悪条件を設定する必要がある。
2.「確認実験は、最適条件だけでいい(かも)」 ((有)増田技術事務所 増田雪也)
確認実験は通常、最適条件と比較条件で行うが、最適条件のみの実施でも再現性は推定できるため、比較条件は省略してもいいのではないか(つまり、利得でチェックしない)、という提案をした。
3.「相関とMD」(信州大学 岩下幸廣)
MT法、T法では、少ないデータ数での判断、予測ができるが、基準になるデータの信頼性が課題になる。事例を使って、MT法の基準データはχ二乗分布になっている事、T法では実測値と予測値のMD値に異常値がない事、によって信頼性の確認、見直しができる事を説明した。
4.「L8直交表で、交互作用を見たい場合の割り付け方について」(シナノケンシ(株) 辻希望)
線点図より、交互作用が見れる割り付けを行ったところ、ある因子とある因子の組み合わせによって、自動的に決まる因子が存在し、その因子を直交表へ割り付けることが出来てしまうという問題が発生。
要因効果図からは、交互作用の効果のみと見ることが出来るのか?自動的に決まる因子の主効果と交互作用の効果、どちらも混ざっていると見ることが出来るのか?判断に悩んだが、その因子間の交互作用が気になるのであれば、その因子間で、総当たり試験するのはどうかと、アドバイスをいただいた。
((有)増田技術事務所 増田雪也 記)
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