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長野県品質工学研究会の活動報告(2024年4月&5月) |
2024年5月27日 16時12分 |
長野県品質工学研究会
2024年4月12日(金)に2024年度の臨時研究会を長野県工業技術総合センター精密・電子・航空技術部門(長野県岡谷市)およびオンライン(Webex)にて同時開催した。(参加者:11名)
以下の2つの事例発表についてディスカッションした。
【事例発表】
1.「基準データ数が少ない場合のMT法計算」 (顧問 岩下幸廣)
MT法において、基準になるデータ数nが項目数+1より小さい場合、逆行列の計算が出来ない。基準のデータ数を大きくすることが基本だが、少ないデータを活用するために、その場合の計算可能な方法を検討した。「@誤圧法An-1個以下の相関行列の組合わせによる方法B相関係数の絶対値が小さい相関係数を0する方法」を事例に適用した結果、A、Bは@の誤圧法より判別力が大きいことが分かった。
2.「再現性のチェックに重きを置かない品質工学」 ((有)増田技術事務所 増田雪也)
RQES2024Sで学会発表予定の「確認実験における利得を考慮した条件設定に関する研究」から、利得の再現性のチェックにはSN比と感度のそれぞれで最大利得となる条件で確認実験する必要性が明らかとなった。そこで、利得の再現性のチェックに重きを置かず、最適条件のみで再現性を大まかにチェックするやり方を模索した。
2024年5月10日(金)に2024年度の総会および第1回研究会を長野県工業技術総合センター精密・電子・航空技術部門(長野県岡谷市)およびオンライン(Webex)にて同時開催した。(参加者:X名)
以下の3つの事例発表についてディスカッションした。
【総会】
令和5年度の事業報告および令和6年度の事業計画が承認された。本年度の会員数:16(正会員:10、特別会員:3、顧問:3)である。開催日程は全11回を予定している。活動内容は、「事例発表(会員の持ち回り)」、「合同研究会」および「講演会」である。
【事例発表】
1.「直交表実験の実験値と推定値の一致度は、交互作用の大小と関係があるか?」 ((有)増田技術事務所 増田雪也)
「直交表実験の実験値」と「要因効果図から推定した推定値」は一致するのか?について、2つの事例で検証した。制御因子間の交互作用が小さい場合は一致した。一方、交互作用が大きい場合も一致した。以上のことから、交互作用の大小によらず、直交表実験の実験値と推定値の一致度は高くなることが明らかとなった。
2.「基準データ数が少ない場合のMT法計算方法(2回目)」 (顧問 岩下幸廣)
前回の研究会で、“d-MT法”“p-MT法”を提案した。この方法は、特徴項目数より基準データ数が少なくても計算可能であり、多重共線性を回避できること、誤圧法より判別能力が優れていることを事例によって確認した。また、マルチMT法とも比較した。
3.「品質工学とLCAで実現する循環型社会(エコシステム)〜NICEの活動紹介を兼ねて」(顧問 常田聡)
最近よく耳にする「カーボンニュートラル」や「サーキュラーエコノミー」について、なぜそれが必要なのか気候変動を中心に解説し、
カーボン排出量の評価方法であるLCA(ライフサイクルアセスメント)の手法と品質工学を上手に組み合わせて活用することを提案した。
具体的な実施事例はまだないがそれほど難しくなく活用できると思われ、機能の定義とノイズ、制御因子といった実験計画と、その結果を評価することに変わりはない。
またカーボン排出量はエネルギー使用量と同等であり、さらにカーボン排出量がコストで表現できることから、かなり品質工学の品質の概念に近いと思われることを報告した。
((有)増田技術事務所 増田雪也 記)
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