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長野県品質工学研究会の活動報告(2023年10月&11月) |
2023年11月27日 10時14分 |
長野県品質工学研究会
2023年10月13日(金)に2023年度の第6回研究会を長野県工業技術総合センター精密・電子・航空技術部門(長野県岡谷市)およびオンライン(Webex)にて同時開催した。(参加者:9名)
以下の3つの事例発表についてディスカッションした。
【事例発表】
1.「自動生産における品質管理と異常の定義について」(太陽工業(株) 葉玉知子)
自動生産ラインに組込むシステムについて異常判定をどのように定義するか、業務案件の課題を相談させていただき会員の皆様にご教示いただいた。
品質工学を用いて判断することをご提案いただいたので、社内で改めて検討したい。
2.「UAVを用いた水稲におけるリモートセンシングの活用」(南信空撮 中西徹)
マルチスペクトルカメラを搭載したドローンで、夏場の圃場のNDVI分布を確認したところ、育成不足の部分が判った。そこで、育成部分のみにドローンで追肥をしたところ十分なリカバリーが出来た。
更に、7月中旬のNDVIの高い部分は、9月初旬に倒伏した部分とほぼ一致し、NDVIで倒伏予測が可能であることが分った。
来年以降は、NDVIを予測するためにT法を活用したり、パラメータ設計でNDVIの均一化を図る等、品質工学を農業分野にも適用していきたい。
3.「シナノケンシのパラメータ設計推進活動の紹介」(シナノケンシ(株) 辻希望)
パラメータ設計の進め方や適用方法等を紹介した。
品質工学を主張しすぎるとかえって使いたくないと思う人が現れるので、困っている課題に対して、アプローチするのは良いのではないか?とか
L18直交表は時間が掛かると言う人には、L8直交表を勧めるのが有効とか
勝手にやってしまう人には、L18だとしても、1条件ずつ小出しにして試験を進めてもらうとか
他にもいろんな話を聞くことが出来た。
4.「品質工学で、予備実験しないで直交表実験に進んだ結果、無駄な最適化をしてしまった話」 ((有)増田技術事務所 増田雪也)
機能に与える影響度が低いノイズ(誤差因子)を与えてパラメータ設計した結果、殆ど改善が出来なかった事例を紹介した。対策としては、直交表実験の前に予備実験を行い、ノイズの影響度を把握しておく必要がある。
2023年11月10日(金)に2023年度の第7回研究会を長野県工業技術総合センター精密・電子・航空技術部門(長野県岡谷市)およびオンライン(Webex)にて同時開催した。(参加者:9名)
以下の1つの事例発表および共通テーマについてディスカッションした。
【事例発表】
1.「品質特性による最適化」 (顧問 岩下幸廣)
パラメータ設計では機能を評価するが、適用の際に機能の検討で躓いてしまうことが多い。
そこで、品質特性を使って評価する方法を検討した。品質特性は複数の特性を評価するので、「@各品質特性をT法、最小二乗法によって推定式を作成するA各特性から損失関数を計算し、合計が最小になるパラメータを求める」ことによって、最適パラメータを算出することが出来る。
その際に特性は望目特性とすることが重要である。
【共通テーマ】
「ネジ締めにおける機能の評価方法」
先ずは予備実験でデータを取り、そのデータを見ながら議論をすることになった。
((有)増田技術事務所 増田雪也 記)
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