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品質工学会誌(2013年10月号)
長野県品質工学研究会
 2013年7月11日(木)、第3回研究会を長野県工業技術総合センター精密・電子技術部門(長野県岡谷市)にて開催した。以下に示す1つの事例発表および2つの共通テーマについてディスカッションした。
【事例発表】
「タイトルおよび内容は会社都合により省略」 (タカノ(株) 中原健司)
【共通テーマ】→会員は以下の2テーマに分かれ、各テーマで1年間共通テーマに取り組んでいる
(1)「T法によるパターン認識の検討」
今回は、パソコンに取り込んだ指紋画像を256段階のRGB値に変換し、さらにしきい値を200として二値化したデータを用いて計算した誤圧の距離について考察をおこなった。
計算に使用したデータは、単位空間は同じ指紋で角度を変えた5種類、信号は2種類の指紋でそれぞれ角度を変えた6種類の合計12メンバーとした。
単位空間に対して信号のメンバーの距離が大きかったことから、ある程度のパターン認識ができた。ただし、メンバーごとの距離では、指紋の元画像の色が濃い物は距離が大きくなる傾向であった。色の濃淡による影響を軽減するために、画像処理の方法のひとつとして二値化する時のしきい値を検討してきたが不十分であった。
指紋のパターン認識の精度を向上させる為には、指紋のパターンを忠実に数値データへ変換する技術の検討が必要であることが分かった。
本テーマについては今月度の活動をもって終了することとした。
(2)「割れにくいシャボン玉のパラメータ設計」
今回は水分の蒸発によるシャボン液の劣化をノイズと仮定し、シャボン液の水分量を変化させて、実験を行った。結果、顕著な差は見られなかったが、ひずみセンサの出力をPCに取り込んでいるため、次回詳細な結果の分析を行うこととなった。

 2013年8月8日(木)、第4回研究会を長野県工業技術総合センター精密・電子技術部門(長野県岡谷市)にて開催した。以下に示す事例発表についてディスカッションした。
【事例発表】
「品質工学の手法における納得性の研究(第一報)」 (日精樹脂工業(株) 常田聡)
今年度の研究発表大会にて発表した、「品質工学の手法における納得性の研究(第一報)」の、詳しい内容を紹介した。
技術者はなぜ品質工学の成果に納得するか、自分の論文を読んでアンケートに答えてもらい、そこからパターンを探り出す研究である。
誤圧による解析の結果から、論文毎、評価者毎に納得性が異なっており、また評価者の能力評価ができる可能性もでてきた。
第二報に向けては、品質工学をよく知らない人たちの納得性を得るにはどうすれば良いか、が重要なポイントになるだろう。
((有)増田技術事務所 増田雪也 記)
 
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