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品質工学会誌(2012年10月号) |
2012年10月25日 22時15分 |
長野県品質工学研究会
2012年7月12日(木)、第3回研究会を(株)IHIシバウラ(長野県松本市)にて開催した。
【事例発表】
(1)「機械加工設備の保全間隔の最適化」 ((株)IHIシバウラ 浦野崇)
ディーゼルエンジンシリンダブロック加工用のマシニングセンタに関する定期保全の間隔について検討を行った。現状ではメーカー指定の保全部品以外は定期交換を行っていないが、オンライン品質工学を適用し保全間隔の検討を行った結果、取り上げた3部品いずれも定期交換を実施した方が、損失が少ないという結果であった。また、部品の平均故障間隔、損失の見積もりの推定が現実とずれていた場合も想定して試算をしたが、ほとんどのケースで定期交換を実施した方が良いという結果を得た。
【会社紹介・工場見学・セグウェイ試乗】
2年1回のペースで、会員企業にて研究会を開催している。今回は、(株)IHIシバウラにて開催された。会社紹介の後、工場見学(ディーゼルエンジンおよびトラクターの製造ライン)をした。最近、コミュニケーションツールとして導入されたセグウェイの試乗体験をした。
2012年8月23日(木)、第4回研究会を長野県工業技術総合センター精密・電子技術部門(長野県岡谷市)にて開催した。以下に示す2つの事例発表および2つの共通テーマについてディスカッションした。
【事例発表】
(1)「経済性工学の考え方の紹介(損失関数のAの決め方について)」 (公益財団法人長野県テクノ財団 岩下幸廣)
前回研究会のIHIシバウラからの報告で、損失関数のAの決め方が問題になった。そこで、簡単なモデルによりAの決め方を議論した。生産に余裕のある場合は、状況に応じてAの値が異なるが、繁忙時は「価格」とするのが適当であることが分かった。
(2)「田口玄一メモリアルに参加して」 (日精樹脂工業(株) 常田聡)
7月29日にホテルオークラ東京の別館で開催された、「田口玄一メモリアル」の参加報告を行った。当日は多くの懐かしい人に会ったことや、3人のお孫さんによるオムレツのパラメータ設計の発表、田口先生の好きだった歌の合唱など、楽しい時間を過ごすことができた。田口先生を慕って、多くの人が品質工学の発展に力を尽くしてきた賜だと思われる。あらためて田口先生の偉大さを感じた。
【共通テーマ】
(1)「T法によるパターン認識の検討」
今回はデジタルカメラで撮影した指紋の画像処理について検討を行なった。
ビットマップファイルから二値化し、CSVファイルに変換するソフトを使用して画像データを数値化したところ、指紋のパターンが認識できそうなことが分かったので、次回からはメンバーの指紋を採取して画像データから数値データに変換を行なっていく予定である。
(2)「割れにくいシャボン玉のパラメータ設計」
シャボン液の性能評価方法を検討した。「JIS K 3362:2008 家庭用合成洗剤試験方法」にある起泡力及び泡の安定度の試験を参考にして、液を約1mの高さから滴下して泡を発生させ、その高さを測ることにした。シャボン液の配合はいくつかの例と入手の容易さから食器用洗剤、精製水、洗濯のり(PVA)、ガムシロップを選択した。標準条件は先に調べたいくつかの例の平均値とした。次回は、まずノイズを与えずにL9直交表で予備実験を行い、制御因子の効果を調査することとなった。
((有)増田技術事務所 増田雪也 記)
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