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品質工学会誌(2011年2月号) |
2011年2月16日 16時01分 |
長野県品質工学研究会
2010年11月18日(木)、第7回研究会を長野県工業技術総合センター精密・電子技術部門(長野県岡谷市)にて開催した。以下に示す事例発表、協議事項および2つの共通テーマについてディスカッションした。
【事例発表】
「品質工学におけるクラウドコンピューティングの活用」 ((有)増田技術事務所 増田雪也)
製品開発において、効率化は非常に重要なキーワードである。品質工学の普及・教育においても、効率良く人材を育成していくことが求められている。そこで、近年注目を浴びているクラウドコンピューティングを、品質工学のコンサルティングにどう活用するかについて提案を行った。
【協議事項】
2010年11月26日(金)に長野県塩尻市で開催される品質工学「実践」交流大会の運営方法について、打ち合わせを行った。
【共通テーマ】→会員は以下の2テーマに分かれ、各テーマで1年間共通テーマに取り組んでいる
(1)「電気回路のパラメータ設計」
ホイートストンブリッジのパラメータ設計にあたり実験のための装置を作成した。まず回路図より実体配線図を作成し、それにもとづいて配線やハンダ付けを行った。制御因子となる抵抗や電源などは、接続がしやすいようにバナナクリップを用いた配線とした。次回からはいよいよ実験を行う。
(2)「紙飛行機のパラメータ設計」
L18直交表実験に続き、確認実験を行った。次回は、利得の再現性を確認した後、制御因子間の交互作用について検討する予定である。
2010年11月26日(金)、品質工学「実践」交流会を塩尻インキュベーションプラザにて開催した。出席者は31名で、盛況であった。内容は以下の通りである。
1)あいさつ (財)長野県テクノ財団 小泉博司
2)長野県品質工学研究会の紹介 会長 常田聡
3)特別講演会「センサ開発を通じて、夢を形に」 マイクロストーン(株) 白鳥典彦
4)ポスターセッションによる事例発表(6件)
「射出成形機における材料落下口形状の最適化」日精樹脂工業(株) 常田聡
「タイバー歪み測定器による型締め力測定方法の最適化」日精樹脂工業(株) 荒井亮平
「内視鏡消毒機のプログラムチェック」(株)IHIシバウラ 浦野崇
「MTシステムを用いたキーボード入力による個人判別方法の検討」(有)増田技術事務所 増田雪也
「乾電池の機能性評価」KOA(株) 守谷敏
「デジカメの機能性評価」KOA(株) 守谷敏
5)自由討論および相談会
6)懇親会
参加者アンケートでは、次のような感想が寄せられた。「実際に品質工学がどのように使われているのかよくわかった」「自社の事例にも応用できそうなものが何点かあった」「製造に直接かかわらないソフトウェアなどについても活用出来るなど大変興味深く聞けた」
2010年12月16日(木)、第8回研究会を長野県工業技術総合センター精密・電子技術部門(長野県岡谷市)にて開催した。以下に示す協議事項および2つの共通テーマについてディスカッションした。
【協議事項】
11月に開催された品質工学「実践」交流大会の報告と次回への反省について検討した。2011年度も開催する方向であるが、アンケートの結果などを考慮し、発表方法などを改善することとなった。また、より多くの皆さんに出席してもらえるよう、開催方法についても再度検討することになった。
【共通テーマ】
(1)「電気回路のパラメータ設計」
ホイートストンブリッジのパラメータ設計に当たり、前回に引き続き、実験のための回路の部品を作成した。制御因子の抵抗を簡単に変えられるようにバナナクリップを用いた配線を作った。今回は時間が短かったので、実験装置の製作で終わった。
(2)「紙飛行機のパラメータ設計」
利得の再現性が乏しかったため、制御因子間の交互作用が疑われる制御因子BとCについて、追加の実験を行った。具体的には制御因子B「隙間」を10mmに固定して、制御因子C「折り返し」を3水準振った追加実験を行った。その結果、SN比については、要因効果図とは異なる傾向となり、交互作用の存在が明らかとなった。感度については、要因効果図と同じような傾向となった。次回は、制御因子Cを固定し、再度L18直交表実験を行い、利得の再現性を確認することになった。
((有)増田技術事務所 増田雪也 記)
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