長野県品質工学研究会 2007年3月9日(木)、第11回研究会を長野県工業技術総合センター精密・電子技術部門(長野県岡谷市)にて開催した。以下にその内容を示す。 【共通テーマ】 (1)「パラメータ設計でゴルフのパターを作る」 パター評価試験機にて、6種類のパターについて試験・評価を行った。特性値は、目標方向の距離とその角度とした。また、誤差として、オフセットヒット(芯から40mm外へずらすこと)とした。評価は、時間の関係上、特性値として、目標方向の距離のみで、望目特性のSN比で評価した。6種類のパターに4dbほどの差が出た。最もSN比が良いパターは、最新のタイプであった。今後は、特性値として、角度もとりあげ、総合評価してみる予定である。 (2)「MT」 歩く際の足裏の圧力分布変化から人の判別を行おうとする「足裏判別2」について、今年度活動の全体について議論した。MT法では、スリッパに限定した足裏面積変化波形の微分積分特性評価で、対象者と他者との切り分けは十分に可能であったが、単位空間に用いない対象者データの判別能力としては課題が残った。同様の評価をT法で行った結果は、人単位での切り分けは、独自の改良手法を用いることで可能であったが、個別データ毎での切り分け、未知の対象者データでの判別等についての検討が残された。活動を通じ、様々な議論と実験を行うことで、MTシステムに関する個々の理解が深まったことと思われる。 最後に、まとめの報告を研究会のメンバー全員に行い、特徴抽出の工夫に対するアドバイスなど、有益な意見交換ができた。 (3)「モータの電力評価」 前回までに測定したデータを用いて、SN比の算出を行った。データをプロットしたところ、-10℃でのデータに不可解な点が見つかった。そこで、次回の研究会にて再度-10℃での測定をすることになった。 【共通テーマ発表会】 今年度最後の研究会のまとめとして、各共通テーマの内容について発表会を行った。どのテーマも興味深い内容であり、来年度も継続していく予定である。 ((有)増田技術事務所 増田雪也 記)
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