長野県品質工学研究会 2008年5月16日(金)、本年度の総会および特別講演会を長野県工業技術総合センター精密・電子技術部門(長野県岡谷市)にて開催した。 【総会】 平成19度の事業報告および平成20年度の事業計画が承認された。本年度の会員数は18(正会員:15、顧問:1、特別会員:2)になった。開催日程は、全11回(5/16、6/19、7/17、8/21、9/18、10/23、11/20、12/11、1/22、2/19、3/12)を予定している。活動内容は、「事例発表(会員の持ち回り)」、「共通テーマのディスカッション」、「合同研究会」および「特別講演会(年2回)」である。 【特別講演会】 演題:東亞合成における品質工学の普及 −推進者の役割と行動− 講師:中島建夫氏(元 東亞合成株式会社) 内容: 東亞合成での品質工学の普及活動を通して、推進者の役割と行動について、貴重なご講演をいただいた。「品質工学への期待」、「社内での推進状況」、「普及の課題」、「推進者の役割と行動」、「品質工学を学問する」という内容で、中島氏の体験を交えて、わかりやすくご説明していただいた。品質工学の普及に頭を痛めている会員も多く、大変参考になる内容であった。 質疑応答では、「トップが品質工学をやる気になったきっかけは何か?」、「普及に対する地方研究会の役割とは何か?」といった内容について意見交換した。中島氏には、今後もいろいろとアドバイスをいただきたいと考えている。
2008年6月19日(木)、第2回研究会を長野県工業技術総合センター精密・電子技術部門(長野県岡谷市)にて開催した。以下に示す1つの事例発表および共通テーマについてディスカッションした。 【事例発表】 (1)「アメリカ中央情報局(CIA)のデータを用いたT法の解析」 ((有)増田技術事務所 増田雪也) CIAのホームページ「World Fact Book」から世界149の国と地域のデータを入手し、T法での解析を試みた。解析した項目は、11個(出生率、人口、年齢の中央値(Median age)、死亡率、乳児死亡率、国民1人当たりのGDP($)、失業率、インフレ率、携帯電話普及率、インターネット普及率、国防費のGDP比)である。11個の項目の内、10個を測定項目として用い、残りの1個を推定するT法の解析である。その結果、いくつかの項目を精度良く推定することができた。また、この解析において「従来のT法」と「非線形成分を考慮したT法」を比較した結果、「非線形成分を考慮したT法」の方が総合推定のSN比が4db程度高くなった。 【共通テーマ】 今年度の共通テーマについて協議を行った。その結果、以下の3つのテーマで進めることになった。次回の研究会では、テーマ毎に分かれ活動を始めることになっている。 (1)「イメージによるパラメータ設計」 (2)「シャープペンの機能性評価」 (3)「T法、MT法、オンラインQEを使ってみよう」 ((有)増田技術事務所 増田雪也 記) |