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品質工学会誌(2012年4月号)
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2012年4月23日 19時33分
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長野県品質工学研究会
2012年1月19日(木)、第9回研究会を長野県工業技術総合センター精密・電子技術部門(長野県岡谷市)にて開催した。以下に示す事例発表および2つの共通テーマについてディスカッションした。
【事例発表】
(1)「女子プロゴルフの獲得賞金予測 2011年版」 (KOA株式会社 守谷 敏)
女子プロゴルフの各種データを利用してT法の推定精度への影響を検討した。検討は、(1)信号の変換の有無 (2)単位空間の位置 (3)逆方向の推定 (4)項目選択について行った。今回の結果からは、信号を変換した方が精度が高くなること、単位空間の位置は影響しないことなどがわかった。また、特定の女子プロに注目し、2011年の途中の成績からツアー終了時の獲得賞金を推定してみた。結果は推定式の精度の±1σ内に入ったが、金額で見れば14%もズレてしまった。どの範囲になれば当たったと判断するかの基準はないので、推定式を使う側で許容範囲を決めるしかない。推定式は簡単に作れるが、精度の高い式を得るのは難しい。
【共通テーマ】→会員は以下の2テーマに分かれ、各テーマで1年間共通テーマに取り組んでいる
(1)「T法によるパターン認識の検討」
今回は、予備実験の一つとして指紋を紙に転写したものをデジカメで撮影し、パソコンに取り込んで、画質の確認を行なった。確認の結果、デジカメの画像であっても評価ができそうなことが分かった。次回は画像の処理方法について検討する予定である。
(2)「シュガーディスペンサーの機能性評価」
前回実施した機能性評価の実験結果についてディスカッションした。動特性および望目特性にて解析を行った結果、ほぼ同じような順位になった。シュガーディスペンサーの機能性評価は、短時間に実験ができるため、実習用教材としても活用できるのではないかと考えられる。次回からは、新テーマに取り組むことになった。
2012年2月16日(木)、第10回研究会を長野県工業技術総合センター精密・電子技術部門(長野県岡谷市)にて開催した。以下に示す2つの事例発表についてディスカッションした。また、非会員から寄せられたテーマについて検討した。
【事例発表】
(1)「商品価値分析へのT法の適用」 (長野県工業術総合センター 情報・情報技術部門 花岡健一)
商品のコストパフォーマンス(効用/コスト)や環境効率(効用/環境負荷)を数値化する際に、効用の計算が課題である。長野県工業技術総合センター等での、T法を利用した効用の推定方法の検討状況を報告して、研究会メンバーでの意見交換を行った。
(2)「電源装置の不具合調査事例」(発表者氏名および所属名は都合により省略)
自社で製造している回路基板ユニットにおいて、ユニットをシステムに組み込む際に特定のチップコンデンサにクラックが傾向的に発生した。一軸の歪センサでコンデンサ部に加わる歪量を測定したところ、歪量はわずかであった。クラックの発生状況から、斜め方向に歪が加わったことが疑われたため、三軸の歪センサで測定したところコンデンサに対して斜め方向に耐力限界を超える歪が加わっていることが分かった。システムに組み込む作業を改善することで不具合発生は収束した。
((有)増田技術事務所 増田雪也 記)
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