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品質工学会誌(2014年6月号)
長野県品質工学研究会
 2014年3月13日(木)、第11回研究会を長野県工業技術総合センター精密・電子技術部門(長野県岡谷市)にて開催した。以下に示す2つの事例発表および共通テーマについてディスカッションした。
【事例発表】
(1)「タンブリング塗装条件の最適化」 (日本電産サンキョー(株) 中西徹)
希土類ボンド磁石の防錆処理として、タンブリング塗装装置により防錆処理を行っているが、扁平のマグネットの場合、外径よりも厚み方向に厚く塗装される問題があった。タンブリング塗装の基本機能は塗料の量と塗膜厚がy=βMのゼロ点比例である。誤差因子は外径と厚み方向とし、制御因子は、特性要因図を作成しそこから抽出した8因子をL18直交表に割り付け実験した。
その結果、従来条件に対しSN比で11dbの改善ができ利得の再現性も良好であった。さらに、作業時間の要因効果図も作成しSN比、感度への影響が少ない因子で再調整した結果、SN比をそれほど落とすことなく作業時間も従来条件の1/3以下にまで短縮出来た。
(2)「釣りにおけるMTシステムの活用(対数変換適用後)」 ((有)増田技術事務所 増田雪也)
MTシステム(T法)を用いて釣果の推定および釣果UPに効く項目を検討した。釣果を対数変換することにより、推定精度を向上させることができた。
【共通テーマ】
「紙飛行機のパラメータ設計」
予備実験のSN比と感度から、クリップを使ったカタパルト用フックの有効性が確認された。再度L18直交実験を計画し、最適条件での再現性が向上しているかを確かめる。
((有)増田技術事務所 増田雪也 記)

 
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